7.2 出力の調整

7.2.1 テーマ

プロットを出力するggplot2の一連のコマンドにtheme_**()を加えることで、プロットの外観についてのテーマを変更することができます。

ggplot(mpg, aes(drv)) +
  geom_bar() +
  theme_bw()

ggplot(mpg, aes(drv)) +
  geom_bar() +
  theme_minimal()

ggplot(mpg, aes(drv)) +
  geom_bar() +
  theme_dark()

7.2.2 軸ラベル、タイトルなど

軸ラベルはxlab()ylab()関数で設定することができます。また、タイトルやサブタイトル、キャプションはそれぞれ、labs()関数のtitle引数、subtitle引数、caption引数で設定することができます。キャプションには、データの出典などを記述するとよいでしょう。

ggplot(mpg, aes(drv)) +
  geom_bar() +
  theme_minimal() +
  xlab("drive train") + ylab("度数") +
  labs(title = "駆動装置の種別ごとの新車数の集計",
       subtitle = "1999年と2008年にアメリカで発売された新車データより",
       caption = "データ出典:http://fueleconomy.gov/")

7.2.3 フォントサイズの調整

出力したプロットをプレゼンテーションのスライドなどで利用したい場合には、そのままではフォントサイズが小さいことが多いです。全体のフォントサイズを大きくするには、theme_***()の中で、base_size引数を指定します。標準のテーマを用いる場合は、theme_grey()を利用してください。

ggplot(mpg, aes(drv)) +
  geom_bar() +
  theme_minimal(base_size = 16)

7.2.4 【Advanced】パワポにグラフをいい感じで貼り付ける

パワーポイントのスライドにグラフを貼り付ける場合、基本的には画像としての貼り付けになりますので、貼り付けた後にパワーポイント上でフォントを変更したり、それ以外の見栄えを調整したりすることはできません。exportパッケージを利用すると、パワーポイントで編集可能な形式でグラフを出力することができます。ただし、exportパッケージは、Rの公式のパッケージサイトには登録されておらず、github6で公開されているため、パッケージインストールの手順がこれまでのものと異なります。まず、パッケージを管理するためのpacmanパッケージを以下の通りインストールします。

install.packages("pacman")

その後、以下のコマンドでexportパッケージをインストールします。

pacman::p_load_gh("tomwenseleers/export")

このコマンドでパッケージのインストールと読み込み(library()と同様の処理)が同時に行われますが、次回以降は

library(export)

で実行してください。

exportパッケージを使って、Rで表示させたプロットをパワーポイント形式のファイルで出力するには以下のようにします。

export::graph2ppt()

これを実行すると、作業フォルダにRplot.pptxの名前のファイルが作成されて、スライドにグラフが出力されます。既存のファイルにグラフを追加する場合は、append = TRUEを引数に指定します。また、ファイル名を指定したい場合は、file = "ファイル名.pptxとします。


  1. オープンソースで開発されているソフトウェアのソースコードが公開されているサイト↩︎